会社説明会動画とは?メリット・作り方・事例まで!説明会動画のプロが失敗しないポイントを徹底解説!
会社説明会動画は、新卒・中途採用において活用が広がっている採用手法の一つです。一方で、「どのような内容を盛り込むべきか」「対面説明会と何が違うのか」「どう設計すれば学生の理解につながるのか」といった点に悩む企業も少なくありません。
本記事では、多くの企業の会社説明会動画を伴走支援しているMIL株式会社の山田 耕平が、独自のノウハウや自社調査データを交えながら、会社説明会動画の基本的な定義から、活用メリット、構成の考え方、学生の求めている要素、制作・運用フェーズのポイントまで「失敗しないためのポイント」を詳しく解説します。会社説明会動画の活用を検討している方や、既に導入しているものの改善を考えている方はぜひご一読ください。
目次
会社説明会動画とは
まず「会社説明会動画」とはどのようなものか?特徴と活用シーンについてあらためて整理していきます。
会社説明会動画の特徴
「会社説明会動画」とは、会社概要や事業内容、仕事内容などをまとめ、オンライン上で視聴できる形にした説明会の動画コンテンツを指します。募集職種や福利厚生、企業の考え方などを一通り伝えるケースが一般的です。従来、会場に学生や求職者を集めて実施していた会社説明会を、録画形式の動画として提供することで、時間や場所にとらわれず情報を届けられる点が特徴です。
また、学生の本選考へのエントリー判断において、会社説明会は影響力の大きい情報源の一つであることが分かっています。実際に弊社の調査では、「本選考へのエントリー判断に影響した情報(上位3つ)」として、就職情報サイトに次いで「会社説明会」が高い割合を占めており、Webの情報と並んで重要な判断材料になっていることが読み取れるでしょう。

出典:MIL株式会社「会社説明会に関するZ世代400名調査レポート」
会社説明会動画の活用シーン
会社説明会動画は、新卒採用と中途採用の両方で活用されています。
新卒採用では、合同説明会や個別説明会に参加できなかった学生に向けた情報提供として使われるほか、近年では人を介して行う対面説明会の代替手段として活用されるケースも増えています。 説明会の開催回数や人員を確保することが難しい場合でも、動画を用意することで、同じ内容を安定して届けられる点が背景にあります。
中途採用においても、業務内容や企業の方向性を事前に伝える手段として活用されており、平日日中に説明会へ参加しづらい求職者への情報提供として利用されています。
このように、会社説明会動画は、単独で完結するコンテンツとして使われることもあれば、対面説明会や選考プロセスの一部を補完する役割として位置づけられることもあります。
会社説明会動画を活用する5つのメリット
それでは、会社説明会動画を活用することで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
弊社調査データも交えながら、以下5つのメリットについて解説していきます。
- 1.時間や場所に制約されない
- 2.人事担当者の工数削減につながる
- 3.情報を均一に伝えられる
- 4.母集団形成につながる
- 5.後で何度でも振り返ることができる
1.時間や場所に制約されない
会社説明会動画のメリットの一つは、時間や場所に制約されずに視聴できる点です。動画として公開することで24時間いつでも視聴できる形式となるため、求職者は説明会の開催日時にスケジュールを合わせる必要がなくなり、自分の都合の良い時間に参加ができます。
当社の調査では、学生の53%が「人事の稼働時間外(深夜・早朝・休日)」に会社説明会動画を視聴していることが確認されています。

出典:MIL株式会社調査(インタラクティブ採用プラットフォーム「Recruit MIL」内の採用説明会視聴ログ10,452件を分析。2024年4月〜2025年3月実査)
また、先ほどのZ世代調査においては、2割強の学生が「志望度が高い企業であるにもかかわらず、会社説明会への参加を断念した経験がある」と回答しています。

出典:MIL株式会社「会社説明会に関するZ世代400名調査レポート」
参加できなかった理由としては、他の企業の説明会や面接、学校の授業・課題などとのスケジュールの重複が多く挙げられていました。 対面や日時指定の説明会では、参加意欲があっても物理的・時間的な制約によって参加を断念せざるを得ないケースが一定数存在しますが、会社説明会を動画化することで、こうした制約を受けにくくなり、求職者が自分のスケジュールに合わせて参加できる環境が整います。
2.人事担当者の工数削減につながる
会社説明会動画を活用することで、人事担当者の工数削減につながる場合があります。同じ内容を何度も説明会で繰り返す必要がなくなり、説明会準備や運営にかかる負担を軽減できるためです。 特に、基本的な会社概要や事業の説明などの繰り返し業務を動画に任せることで、個別フォロー対応や選考業務など、本来注力すべきコア業務に時間を割きやすくなります。
3.情報を均一に伝えられる
会社説明会動画では、すべての視聴者に高品質の説明コンテンツを均一に提供できる点もメリットです。採用説明会では、話者によって説明の質や伝わり方が異なり、その結果として選考への進行率や歩留まりに差が出ることも少なくありません。 動画の場合、各説明項目を最も適した話者に任せて収録することで、企業として伝えたい内容を一定の水準で届けることができます。これにより、説明のばらつきを防ぎ、常に同じ品質の説明を提供しやすくなります。
4.母集団形成につながる
会社説明会動画は、企業理解を深めるきっかけとして機能する点でも活用されています。インターン募集時や選考開始時にあらかじめ説明会動画を公開しておくことで、参加前は企業の情報を把握できるため、結果として応募率や参加率の向上が期待できます。
5.後で何度でも振り返ることができる
会社説明会動画のメリットとして、説明会の内容を後から何度でも振り返れる点も挙げられます。対面で実施される説明会では、その場で聞いた内容を一度で理解・記憶しておく必要がありますが、動画の場合は、視聴者が必要に応じて繰り返し確認することが可能です。
当社の調査では、説明会で聞いた内容を「後で振り返りたい」と感じた学生が4割弱存在することが分かっています。

出典:MIL株式会社「会社説明会に関するZ世代400名調査レポート」
振り返りたい理由としては、「情報量が多く、その場ではすべてを理解・整理できなかった」「応募書類や面接の準備の際に参考にしたい」「聞き取れなかった箇所をもう一度確認したい」といった回答が多く見られました。
説明会の情報を充実させることで満足度が高まる一方、一度の参加だけで理解し、覚えておくことのハードルが上がる側面もあります。会社説明会動画を用意し、補足資料や振り返りの機会を設けることは、学生が自分のペースで情報を整理できる環境づくりにつながります。
会社説明会動画の事例3選~プロ視点のポイント解説~
会社説明会動画は、企業の採用方針やターゲットに応じて、さまざまな形で活用されています。以下では、会社説明会に求められている情報を整理した上で、動画コンテンツとして具体的に実装している3社の事例をプロの視点で解説します。
- ・エムスリー株式会社(実写形式)
- ・GMOインターネットグループ株式会社(スライド資料+ナレーション)
- ・サイバーエージェント(データ情報+日常業務を通じた具体的なイメージ)
エムスリーの事例(実写形式)
前述の通り、会社説明会動画の特徴の一つは、社員の表情や職場の空気感を含めて情報を伝えられる点にあります。こうした実写形式の強みを活かし、事業理解と親近感の醸成を両立している事例の一つがエムスリー株式会社です。

出典:エムスリー公式PRチャンネル【M3 PR】「M3 新卒採用向け会社紹介動画」
同社の会社説明会動画では、ナレーターを介さず、新卒入社した若手社員自身がプレゼンターとなり、実際のオフィス内から語りかける形式が採用されています。撮影場所の背景には企業ミッションが掲示されており、言葉による説明に加えて、「どのようなオフィスで」「どのような人が」働いているのかが、映像を通じて直感的に伝わる構成になっています。
動画の内容は、「会社概要」「ビジネスモデル」「入社のメリット」「採用情報」といった、会社説明会としてオーソドックスな構成を踏襲しています。その中で、学生にとって理解が難しくなりがちな「医療業界の構造」や「MR活動のDX化」といった事業内容についても、図解を用いながら段階的に説明する工夫が見られます。
年齢の近い先輩社員が自身の言葉で解説することで、複雑なテーマであっても学生が自分事として捉えやすい設計になっています。
GMOインターネットグループの事例(スライド資料+ナレーション)
会社説明会動画において、実写による表現とは異なるアプローチで、必要な情報を網羅的かつ整理して伝えたい場合に参考になるのがGMOインターネットグループ株式会社の事例です。 同社の会社説明会動画は、スライド資料とナレーションを組み合わせた形式で構成されています。特定の社員が出演するのではなく、整理されたスライドと聞き取りやすい音声によって進行するため、視聴者は講義を受けるような感覚で、事業の全体像や制度を順序立てて理解しやすい構成になっています。

出典:GMOインターネットグループ 新卒採用「オンライン会社説明動画 | GMOインターネットグループ株式会社」
動画内では、インフラ、金融、広告、暗号資産といった複数の事業領域に加え、「スピリットベンチャー宣言」などの企業理念、カフェや託児所といった福利厚生施設まで、会社説明会で求められる情報が体系的に整理されています。演出に寄りすぎることなく、情報そのものを正確に伝える設計が特徴です。
このような「スライド×ナレーション」形式は、近年ではAIナレーションを活用するケースも見られ、以下の点で会社説明会動画との相性が良いとされています。GMOインターネットグループの事例は、必要な情報を過不足なく伝える「資料としての会社説明会動画」の好例といえます。
「スライド×ナレーション」形式の特徴
- 情報更新のしやすさ:実写動画と異なり、組織変更や数値の更新が発生した場合でも、該当箇所のスライドや音声を差し替えることで対応しやすい
- 理解度の担保:視覚情報が整理されているため、研修制度や福利厚生などの詳細な情報を、カタログのように分かりやすく提示できる
サイバーエージェントの事例(データ情報+日常業務を通じた具体的なイメージ)
上記で整理した「会社説明会動画の基本構成」や「学生が求める情報」を、高い次元で実装している事例の一つがサイバーエージェントです。
同社は「データで見るサイバーエージェント」として、男女比、出身地、文系・理系の比率、管理職における新卒・中途の割合など、学生が企業理解のために確認したい会社概要情報を、実際の数値を用いて視覚的に公開しています。さらに、採用プロセスに関する情報についても、実態に即したデータを提示することで、応募前の不安を軽減する構成が取られています。

出典:サイバーエージェント新卒採用「データで見るサイバーエージェント ー採用編ー」
また、サイバーエージェントでは、職種別の紹介動画も公開されています。たとえば「ゲームプランナーの1日」を紹介する動画では、業務内容の説明だけでなく、一日の過ごし方を通じて、仕事の進め方や職場の雰囲気が分かる構成になっています。

出典:サイバーエージェント新卒採用「データで見るサイバーエージェント ー採用編ー」
このように、再現性のある日常の一日の流れを提示することで、入社後の働き方を具体的にイメージしやすくなり、「この環境で自分は働けそうか」という判断材料を学生に提供しています。仕事内容とあわせて人間関係や雰囲気を伝えることで、入社後のギャップ防止にもつながります。
サイバーエージェントの動画からは、会社説明会動画において、データによる客観的な情報提供と、日常業務を通じた具体的なイメージの提示を組み合わせることが、学生の理解や納得感を高める一つの方法であることが分かります。
会社説明会動画の作り方6ステップ
それでは、実際に会社説明会動画を作る場合、どのような手順で進めれば良いのでしょうか?以下では、大きく6つのステップに分けて、弊社ノウハウも交えながら解説していきます。
6つのステップ
- ステップ1:目的・ターゲットを明確にする
- ステップ2:制作は内製か外注かを決める
- ステップ3:構成・シナリオを作成する
- ステップ4:出演者・撮影準備を行う
- ステップ5:撮影・編集を行う
- ステップ6:公開・配信方法を決める
ステップ1:目的・ターゲットを明確にする
会社説明会動画を制作する際は、動画の目的と想定する視聴者を最初に整理します。新卒向けか中途向けか、どのタイミングで視聴されるのかによって、構成や情報の優先順位は変わります。「目的・ターゲット」から考えて、5W1Hを埋めていきましょう。また制作だけでなく運用も踏まえ、配信面なども初めから検討しましょう。
ステップ2:制作費用・制作期間を決める
会社説明会動画の制作費用や期間は、内製か外注か、動画形式によって異なります。重要なのは、どの範囲をどの頻度で運用するかを事前に決めることです。
<内製の場合>
- 費用:数万円〜
- 期間:数日〜2週間程度
- 注意点:スライド+ナレーション形式などは内製しやすい一方、品質は担当者に依存します。
<外注の場合>
- 費用:30万〜100万円以上
- 期間:1〜2ヶ月
- 注意点:企画から編集まで任せられますが、更新頻度が高い場合は修正コストも考慮が必要です。
ステップ3:構成・シナリオを作成する
一度で全てを理解させる前提ではなく、後から振り返ることを想定して構成を設計します。情報は章立てし、必要な箇所に戻りやすい流れを意識します。
◆仕事内容・募集職種の説明
会社説明会動画の中で、学生の関心が最も集まりやすいのが「自分が何をするのか」という情報です。当社調査でも、「会社説明会で得たい情報」として仕事内容・職種理解が上位に挙げられています。 単なる職種名の紹介にとどまらず、一日の流れや関わる人、入社後に任される業務など、入社後のイメージが具体的に湧く情報を最初に提示することで、視聴者の集中度を高めやすくなります。
◆人間関係・職場の雰囲気
社員同士の距離感や会話のトーン、働く空間の空気感といった要素は、文字情報だけでは伝えきれません。そのため、「社員座談会」「オフィス紹介」などを通じて、一次情報を中心に表現していく構成が重要です。
◆会社概要・事業内容
学生の関心を引いた状態で、企業全体の話に進みます。事業説明は正確さだけでなく、理解しやすさが求められます。なぜその事業を行っているのか、社会の中でどのような役割を担っているのかを、図解や具体例を交えて伝えることで理解が深まります。
◆企業理念・ビジョン
理念やビジョンは、仕事内容や事業理解の後に置くことで意味を持ちます。「なぜこの考え方に至ったのか」が腹落ちしやすくなります。
◆募集要項・選考情報
最後に、応募や選考に進むための具体的な情報を整理します。ここまで視聴している学生は関心度が高いため、簡潔かつ分かりやすい整理が重要です。
ステップ4:出演者・撮影準備を行う
構成が固まったら、説明内容ごとに適した出演者を選定します。必ずしも役員や人事担当者がすべてを話す必要はなく、現場の話については、実際にその業務に携わっている社員が登場するほうが、学生にとって理解しやすい場合があります。
出演者を選ぶ際は、すでに活躍している社員だけでなく、悩みながら成長している若手社員や、異なるタイプを持つ社員などを複数名登場させることで、多様な学生が「自分に近いロールモデル」を見つけやすくなり、入社後の定着率向上にもつながります。また近年では、修正のしやすさなどを考慮して、ナレーションにAIを活用する企業も増えてきています。
撮影前には、話す内容を台本レベルまで固める必要はありませんが、「このパートで何を伝えるか」「どこまで話せば十分か」といったポイントの整理が重要です。事前に共有しておくことで、撮影時の言い直しや追加撮影の削減につながります。
ステップ5:撮影・編集を行う
撮影では、映像の派手さよりも、音声の聞き取りやすさや内容の分かりやすさを優先します。説明会動画では、多少映像がシンプルでも、内容が正確に伝わることのほうが重要です。 編集では、不要な間や言い直しを整理し、話の流れを整えます。また、章の切り替わりが分かるようにテロップや区切りを入れておくと、後から見返しやすくなります。早送り再生を前提に、テンポが極端に遅くならないよう意識することもポイントです。
ステップ6:公開・配信方法を決める
完成した会社説明会動画を、どこで・どのように公開するかをあらかじめ決めておきます。採用サイトへの掲載、オンデマンド形式での配信、選考プロセスの中での案内など、活用シーンを想定して配信方法を選ぶことが重要です。 日時を指定して実施する説明会だけでなく、いつでも視聴できる形で用意しておくことで、スケジュールの都合で参加できなかった学生にも情報を届けやすくなります。
動画は公開して終わりではなく、選考のどの段階で使うかまで含めて設計することが、活用効果を高めるポイントです。
会社説明会動画の「制作フェーズ」のポイント4点
会社説明会動画には、通常の動画とは異なる「制作上のポイント・注意点」が存在します。
弊社が数多くの企業様の説明会動画を制作する中で培ったノウハウの中から、抜粋して4点をご紹介します。
- 情報収集を効率化する「分けて作る」設計
- 「現実(リアル)」を誠実に伝える(RJP)
- 倍速で視聴される前提で作る
- 過度な演出より「普段の姿」を見せる
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
情報収集を効率化する「分けて作る」設計
会社説明会動画では、1本で全てを伝える構成よりも、テーマごとに短く分けた構成のほうが、学生にとって理解しやすい傾向があります。例えば、仕事内容、職種紹介、福利厚生、選考フローといった内容を、それぞれ5〜8分程度の動画に分けて用意します。こうすることで、学生は「今知りたい情報だけ」を選んで視聴でき、説明会全体の満足度が下がりにくくなります。
また、テーマごとに動画を区切ったり、登壇する社員を変えたりすることには、視聴者の集中力をリセットさせる心理的な効果もあります。一方的に話し続けるのではなく、場面転換を作ることで、長時間の説明でも飽きさせずに視聴を維持させることにつながります。
判断の目安としては「一つの説明が10分を超えそうな場合に、分けられないかを検討すること」が有効です。
「現実(リアル)」を誠実に伝える(RJP)
近年、動画制作において重要視されているのが「RJP(Realistic Job Preview/現実的な仕事情報の事前開示)」という考え方です。
SNSなどで多様な口コミ情報に触れている現代の学生は、ポジティブな情報ばかりが並ぶ説明会に対して「裏があるのではないか?」「実際はもっと厳しいのではないか?」と不安を感じる傾向にあります。
そのため、動画内であえて仕事の厳しい面や自社の課題(ネガティブ要素)を開示し、それに対するサポート体制や改善策(ポジティブ要素)をセットで伝えることが重要です。現実を誠実に伝える姿勢は、学生からの信頼獲得につながるだけでなく、入社後のギャップを減らし、早期離職(ミスマッチ)を防止する効果も期待できます。
倍速で視聴される前提で作る
現在の学生は、動画を等倍で最初から最後まで視聴する習慣がなく、内容を把握するために早送り再生を使うことが一般的です。 そのため、会社説明会動画でも、無駄な言い直しを減らし、話のテンポを一定に保ち、音声が聞き取りやすい状態で編集しておくことが重要です。 判断の目安としては「早送りで再生しても内容が理解できるか?」を確認すると良いでしょう。
過度な演出より「普段の姿」を見せる
弊社が学生向けに行った調査のうち、仕事内容と並んで関心が高いのが、「どのような人が働いているのか」「職場の雰囲気は自分に合いそうか」といった点です。実際、定性コメントでも最も多く挙がっていたキーワードは「雰囲気」でした。

出典:MIL株式会社「会社説明会に関するZ世代400名調査レポート」
学生は、過剰に作り込まれた映像よりも、実際の仕事や職場の様子を知りたいと考えています。 いつものオフィス、いつもの会話、いつもの業務風景といった日常の様子をそのまま伝えることで、学生は「自分がここで働くイメージ」を持ちやすくなります。成功談だけでなく、若手社員の「失敗談」や「苦労話」などを盛り込むことも、職場のリアルな雰囲気を伝える上で有効です。
以上の4点をまとめると、説明会動画の失敗は「企業側の視点で説明したい内容」から動画を制作することで起こります。視聴者である学生・求職者の立場に立ち、何から知りたいかを起点に逆算して設計することで「1本の動画が長く、途中で離脱される」「誰に向けた説明会か分からない」などの失敗を回避できるでしょう。
説明会動画の「運用フェーズ」でよくある失敗とその対策
ここまで、会社説明会動画の構成や作り方、具体的な事例について整理してきました。これらを踏まえると、次の検討ポイントとして浮かび上がるのが、作成した会社説明会動画を、どのように採用活動の中で運用していくかという視点です。
会社説明会動画は、公開した時点で役割を終えるものではありません。実際の採用現場では、動画をどのように活用し、どのように学生との接点につなげていくかが重要であり、運用によって、成果に差が生まれるケースも多く見られます。
よくある失敗:一方的な情報提供で「出欠確認」や「興味関心の把握」ができない。
YouTubeなどを活用して説明会動画を配信する場合、一定の情報提供は可能になります。一方で、運用面では次のような課題が生じやすい点も指摘されています。これらは、動画の内容そのものというよりも、説明会動画の運用設計によって生じる課題といえるでしょう。
- 個別の視聴状況(出欠)が把握しにくい:誰がどこまで視聴したのかを、選考プロセスと結びつけて把握しづらい。
- 学生ごとの興味関心が見えにくい:どの職種やテーマに関心を持ったのかといった情報を、次のアクションに活かしにくい
- 説明会が一方向になりやすい:疑問や関心が生まれたタイミングで、その場で補足できない

出典:MIL株式会社「失敗しない「採用説明会の自動化」完全入門ガイド」
対策:会社説明会の「インタラクティブ動画化」により、一人ひとりの出欠確認や興味関心の可視化を実現。
YouTubeなどを用いて動画を「一方的に配信するだけ」の状態では、採用活動全体の効率化や高度化には限界があります。これらの課題に対する新しい解決方法の一つが、「インタラクティブ採用」です。 インタラクティブ採用とは、インタラクティブ動画と視聴データを組み合わせて活用することで、会社説明会をまるごと自動化していく採用手法を指します。 会社説明会動画に発生しがちな「一方的」というデメリットに対して、「双方向性」を補完することができます。
インタラクティブ動画を使った説明会では、学生は動画を一方的に視聴するのではなく、画面上の選択肢をタップ・クリックしながら、自分が気になる情報を、都合の良いタイミングで確認します。その過程で、いつ誰がどの情報を選び、どこまで視聴したかといった行動データが蓄積されます。 これらのデータの活用により、従来は人手で行っていた次のような業務を、まとめて自動化・効率化することが可能になります。
インタラクティブ採用で実現できること
- 説明会への出欠確認や視聴状況の把握
- 学生ごとの興味関心の可視化
- 説明会前宣後のフォローや選考プロセスへの連携
インタラクティブ採用は、説明会動画そのものを目的にするのではなく、説明会を起点とした採用プロセス全体を、より運用しやすい形に再設計する考え方といえます。
会社説明会動画の最新事例(インタラクティブ採用)
実際に、説明会動画にインタラクティブ動画を活用することで、採用活動全体の効率化や成果向上につなげている企業もあります。
住友林業ホームエンジニアリング株式会社
説明会の約8割を動画化し、年間で約400時間の工数削減を実現しました。削減できた時間を学生への個別フォローに充てたことで、内定承諾率が約1.3倍に向上しています。

SocioFuture株式会社
年間で約90回実施していた採用説明会の多くを動画に置き換えました。その結果、説明会対応にかかっていた人事工数を大幅に削減する(495時間)と同時に、学生対応や選考プロセスに時間を充てられるようになり、最終的な採用人数が約2倍に増加しています。

これらの事例に共通しているのは、定型的な説明を動画や仕組みに任せることで、人事担当者が学生との対話やフォローといった、人にしかできない業務に集中できる体制を整えている点です。 会社説明会動画は、「どのように作るか」だけでなく、「どのように運用し、採用活動全体につなげるか」という視点を持つことで、より大きな価値を発揮するようになります。
会社説明会動画の運用を、次のステップへ。
本記事で紹介してきたように、会社説明会動画は「作り方」だけでなく、「どのように運用し、採用活動全体につなげるか」の設計によって価値が大きく変わります。
会社説明会動画を、より成果につながる形で活用したい場合は、こうした考え方や具体的な仕組みを参考にしてみるのも一つの選択肢です。説明会動画の「一方的な情報発信」というデメリットを補完する「インタラクティブ採用」にご興味をお持ちの方は、ぜひ「リクルートミル サービス資料」をご覧ください。
2019年にMIL株式会社に参画。インタラクティブ動画プラットフォーム「MIL」のビジネスサイドの各チームをマネジメントし、事業成長を牽引。長期化・早期化が同時に進む新卒採用の構造的課題を解決するため、「インタラクティブ体験(IX)」を提唱。HR領域に特化した「インタラクティブ採用」の推進責任者を務める。